「愛のカタチ 〜新・野島3部作〜」
「人間・失格」「未成年」「聖者の行進」
この3作品を称して、「野島3部作」と呼ぶことがある。
ならば、今回の「美しい人」を、「世紀末の詩」「リップスティック」と合わせて、
「新・野島3部作」と呼ぶことは、できないだろうか。
もちろん今回は、制作局が三様であり、「世紀末〜」ではオムニバス形式を使用するなど、
描き方もバラバラだけれども、ただ1つ、この3つに共通するテーマがある。
今回の3作品は、「愛のカタチ」を探す旅ではなかっただろうか。
「世紀末の詩」において、愛は「○○」のカタチをしていた。
「リップスティック」においては、愛は「○○」のカタチをしていた。
「美しい人」愛はどんなカタチをしていただろうか。
例えば、愛は、「セージの花」のカタチをしていた。
例えば、愛は、「引き金」のカタチをしていた。
例えば、愛は、「植木鉢」のカタチをしていた。
例えば、愛は、「ペンダント」のカタチをしていた。
そして例えば、愛は、「サンタクロース」のカタチをしていた。
そして最終話、僕には、京介とみゆきに、愛のカタチが見えなかった。
僕が共感できたものはむしろ、戸惑う圭子の表情であったかもしれない。
だから、ぼくは待ち続けよう。
野島伸司が与えてくれる、4作目の、愛のヒントを。
だから、ぼくは探し続けよう。
それはきっと、僕自身が見つけなければならない、愛のカタチを。
注:野島3部作に関しては、「高校教師」「人間・失格」「未成年」の3作という考え方もあり、こちらの方が一般的です。ただ、これは僕個人の意見として、「高校教師」は、他の作品に比べ、より恋愛ドラマの色彩を濃く残しており、作風的には、後3作品のほうが、テーマ的な共通性が強いとの思いから、あえて、後3作品を「3部作」とする意見の方を支持します。
まあ、ここまでくれば、何も「3」にこだわる必要も無いのでしょうが、聖者の行進が発表される以前に、すでに「高校・人間・未成年」が3部作と呼ばれていたという経緯もあり、世間的には、野島3部作といえばこの3作品だということは、知っておいて下さい。